銀行の弱体化が止まらない。このままだとメガバンクも崩壊するかもしれない理由。

しげるです。

地方銀行はもとより、メガバンクでも支店を統合したり、大規模なリストラを行ったりと、銀行の弱体化が目立つニュースが増えてきました。

事実、銀行は20年以上前と比べれば、間違いなく弱体化したといえます。

大人気ドラマ「半沢直樹」では、某メガバンクをモデルに、大口融資や買収案件を題材に物語が繰り広げられていますが、実際の銀行経営はもっとシビアな状況に陥っています。

今回は銀行が弱体化した理由について解説します。

銀行が弱体化した理由

そもそも銀行はなぜここまで弱体化したのか、その原因について触れておきましょう。

ご存じのように、伝統的な銀行業務の柱は預貸ビジネスです。

企業や個人から預金を集め、それを企業や個人に貸し出し、普通預金など利回りの低い流動預金(調達)と貸出金の金利(運用)との利ザヤが主たる収益源です。

では、その預貸ビジネスがなぜ今苦況に陥っているのか、よく挙げられているのは次のような理由です。

●人口の減少による資金需要の低下
●一般企業における大規模な設備投資などの資金需要の低下
●市中の銀行に加えて、ネット銀行などの台頭による過当競争
●日本銀行の異次元金融緩和・マイナス金利政策による超低金利の長期化

●クラウドファンディングなど、銀行を介さなくてもお金を集められる仕組みができた

これらの理由から、どの銀行も収益源たる預貸金の利ざやが急激に縮小し、収益構造の悪化が深刻なものとなっていると言われています。

人口減による資金需要の低下

日本の少子高齢化は進み、特に地方では人口の減少が止まりません。

人口が少なくなれば企業が減っていき、銀行の融資の需要が減っていきます。

一方で高齢者は自分のお金を守る為に預金として銀行に預けるため、膨れ上がった預金に対して利子を付けなくてはいけません。

融資による利息が減る一方で、預金に対する利子が増えてしまうのでは銀行の利益は減っていくだけです。

実際、国内銀行の利ザヤは1990年度末が6.0%だったのが、2017年度末には0.6%まで減少。

まだ、大手銀行はマシな数字となっていますが、地方銀行では利ザヤがマイナスになっているのが珍しくないというのが現状です。

大規模な設備投資需要の低下

産業構造の変化も銀行の弱体化の要因です。

戦後日本の経済成長の中心は長らく製造業でした。

成長に伴って設備投資を必要とする製造業に対して資金を融資し、それがさらなる経済成長につながっていくという循環の中で、銀行は役割を果たしてきたと言えます。

しかし、時代は変わり、今も製造業は日本社会の主要な産業の一つですが、かつて日本を支えた重厚長大産業の成長は鈍化し、大規模設備投資を必要とするような需要はもはやほとんど見込めません。

従来型預貸ビジネスは、日本が力強く経済発展を遂げていた高度成長期だからこそ、機能していたビジネスモデルだったのです。

過当競争

銀行、証券、信金など日本には973もの金融機関があり、外資やネット銀行なども入れるとその数は優に1000は超えます。

個人や企業はそれだけ選択肢がある中で、少しでも有利なところと取引をしたいと考えます。

一昔前までは3大メガバンク(UFJ、三井住友、みずほ)時代でしたが、今ではネット銀行のほうがATMの手数料が無料だったり、ローン金利が安かったりすることもあり、メインバンクを変える人も多いです。

また、地銀や信金のように地域に密着して、独自のサービスを提供することで生き残っている金融機関も多いです。

超低金利政策

ここ数年、日本の政策金利はかなり低い設定となっています。

2016年には-0.1%、いわゆるマイナス金利に突入したことで、銀行は大きな打撃を受けました。

これまで、銀行は預金金利と貸出金利の利ザヤで儲けてきましたが、マイナス金利政策が長引いたせいもあり収益は大きく減少。

つまり、お金を貸して利息を受け取るという銀行の従来のビジネスモデルが維持できなくなってきたということになります。

メガバンクをはじめ多くの金融機関は、もはや融資だけで稼ぐことが難しくなってきたため、手数料ビジネスに移行してきています。

つまり、窓口に訪れた高齢者に積極的に投資商品を勧めたり、キャッシュカードに付帯する損害保険や生命保険を勧めたりと完全になりふり構わずな感じです。

しかし、銀行で買う投資商品なんて手数料だけ取られるだけでたいした商品でもないですし、今はネットで多くの情報が集められる時代なので、このビジネスモデルもITリテラシーが高くない高齢者がいなくなった時点で崩壊するでしょう。

金融システムの変化

インターネットの発達により、個人が直接投資家から資金を募り、起業するケースが増えてきました。

クラウドファンディングを始めとしたこの手法は、銀行を通じて融資をする必要がないシステムとなります。

つまり、企業にとって銀行は必ずしも必要な存在とは言えなくなりました。

また、日本の主幹産業が製造業では無くなりつつあるのも、システムの変化と言えます。

日本経済が大躍進を遂げた高度成長期、企業と銀行は非常に近しい関係でした。

銀行がお金というエネルギーを注ぎこめば、企業が結果を出す時代。
この時に日本の中心として活躍したのが製造業でした。

製造業の大きな特徴として、規模を大きくするために設備投資が必要不可欠な点が上げられます。

会社を大きくするには、まず設備を整えなくてはいけません。そのために銀行は融資をして、大きな利益を上げてきました。

しかし、日本の製造業は頭打ちとなりつつあり、以前ほどの需要はありません。

以上のことから、銀行の弱体化はなるべくしてなってしまったという見方が強くなっています。

銀行の打開策はリストラだけ

銀行の弱体化が明確になったのを受けて、銀行も何もしていない訳ではありません。

地方銀行のみならず、大手銀行も現状を変えようと大きな変化を起こそうとしています。

みずほファイナンシャルグループや三井住友ファイナンシャルグループなどの、いわゆるメガバンクで大規模なリストラが発表されました。

それぞれ5000人から約2万人近い大規模なリストラを実施する背景は、やはり大手銀行も利益が減収したのが原因となります。

社員の数を減らし、事務作業をソフトウェアに任せ業務を効率化させようとしています。

以前は学生人気でも上位の常連であったメガバンクも、ここにきて人気に陰りがでてきています。

金融機関を目指す優秀な学生は個人の能力を伸ばせる外資系を志望し、結果的にそこそこの人だけがメガバンクに行き、そしてリストラされてしまうということが今後起きてしまうかもしれません。

銀行は大きく変わる時を迎えています。それまでの大きな利益ばかりを狙う体質から、小さくとも堅実に利益を積み上げていく形に変わらなければ、銀行の将来は厳しいといえます。

特にメガバンクに至っては、大量の雇用を抱えていることもあり、彼らは今、生き残りをかけて早急に構造転換をしなくてはならない局面だと個人的に思ってます。

まぁ無理でしょうけどね。

それでは。

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茂(しげる)

茂(しげる)

1980年代生まれの30代サラリーマン。 普段は部下を率いて会社で真面目に働いてます。 でも隙あらばブログ記事書いてます。 米国株式投資、住宅取得、家計、ブログ運営を通じた資産形成について発信しています。 目標は金融資産1億円で、配当をはじめとした不労所得で生活することです。