年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が12兆円超の運用益。日本の年金問題に明るい兆しは見えるか。

しげるです。

ブルームバーグによると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2020年度第1四半期(4−6月)に12兆円超の運用益を上げたと報じました。

これは、新型コロナウイルスによる経済悪化に対処するための世界的な金融緩和や財政出動を受けて行き場を失ったキャッシュの受け皿が、国内外株式に流れ評価額が膨らんだことが要因です。

これまでの運用益は、16年10−12月期の10兆4971億円が最高でしたので、今回で史上最高の運用益を記録しました。

さて、このGPIFが運用する年金積立金ですが、そもそもどのような制度なのかということと、我々の将来の年金は今後どうなるかを書いていきたいと思います。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の概要

GPIFは厚生労働省(年金局資金運用課)が所管官庁で、厚生年金保険事業及び国民年金事業の安定に資することを目的としている組織です。

・運用目標
GPIFの長期的な運用目標=賃金上昇率+1.7%

GPIFの運用目標は、主務大臣である厚生労働大臣が定めた「中期目標」において、「長期的に積立金の実質的な運用利回り(積立金の運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたもの)1.7%を最低限のリスクで確保すること」が要請されています。

・運用実績(2019年度)
収益率   :−5.20%
収益額   :−8兆2,831億円
運用資産額 :150兆6,332億円

2019年度は凄まじい赤字でしたが、運用資産の額から考えるとこれくらいの赤字は想定内なのでしょう。

しかし、2001年度から2019年度の累積で見ると、収益率は+2.58%,収益額は+57.5兆円となっています。

グラフからも分かる通り、リーマンショック時にはガクッと減った収益額も、今のところ黒字で推移しています。

日本の国家予算から見た年金額

2020年度の日本の国家予算の内訳をみると、歳出102兆円の内訳のうち約35%の36兆円が社会保障関係費とされています。

社会保障関係費とは、年金、 医療、 介護、 子ども・子育て政策等のための支出です。

日本の社会保障制度は基本的には保険料によって成り立っていますが、保険料では足りない部分があり、そこを国費で補っています。

具体的には、2019年度の場合、年金の支給のために使われたのが約57兆円、介護に使われたのが約11兆円、医療費は約40兆円、保育所の整備や子ども手当など、子育てにあてられたのが約15兆円ありました。

以上を合計すると、社会保障制度全体で約124兆円もの支出があったのですが、保険料でまかなえたのは、このうち約72兆円ほどであり、残りはほとんど税金や国債として、毎年の「国家予算」の歳出の一部として、組み込まれています。

また、2020年に関しては、高齢化の影響で年金・医療・介護の分野で約4千億円増額したほか、高等教育の一部無償化や、幼児教育無償化に伴い、約7千億円が増額されるなど、社会保障関係費は年々増え続けています。

上の画像を見てもらえれば分かる通り、1990年度の社会保障関係費は約11兆円だったことと比較すると、この30年で約3倍に膨れ上がっています。

つまり、何が言いたいかというと、GPIFの累積収益額57.5兆円というお金は非常に心もとない数字であり、今後社会保障関係費が増えることを考えると全然足りないということになります

あなたがとるべき行動

国の歳出が今後どんどん増えていく中で、GPIFがいくら史上最高の運用益を出しても焼け石に水です。

自分の老後を守れるのは自分以外あり得ません。

ということは自分で資産形成をして自分年金を作らねばなりません。

自分年金を作るうえで、おすすめなのはやはり株式投資です。

不動産投資も魅力がありますが、元手が多少なりとも必要なのと、人口減少、少子化が叫ばれる中一部の優良物件をド素人が投資できるほど甘い世界ではありません。

株式投資をするのであれば、今回のGPIFの姿勢は見習うべきところです。

なぜならGPIFが巨額の運用益をたたき出した理由として、暴落局面でも株や債券を売らずに忍耐強く保有し続けたことで相場の恩恵を受けたことが挙げられるからです。

個人投資家の中には、今回のコロナショックで株式市場が暴落したことで、投資家の中には二番底を警戒して、現金比率を高めた投資家も少なくありません。

結局相場は二番底が訪れることなく上昇し、戻り相場となったことから、現金で保有していた投資家たちは大きな機会損失を被りました。

このように、長期投資するうえでは下手に相場の予想をするより、一握りの米国の優良な連続増配銘柄やS&P500インデックスファンド(VTF,VOO)などに投資し、配当を再投資し続け長期で保有し続けたほうが賢明だということが分かります。

それでは。

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茂(しげる)

茂(しげる)

1980年代生まれの30代サラリーマン。 普段は部下を率いて会社で真面目に働いてます。 でも隙あらばブログ記事書いてます。 米国株式投資、住宅取得、家計、ブログ運営を通じた資産形成について発信しています。 目標は金融資産1億円で、配当をはじめとした不労所得で生活することです。