トランプ大統領が落選し、バイデン氏が大統領になったら米経済・株価はいったいどうなるのか

2020年11月3日の米大統領選でトランプ大統領の対立候補として立候補している民主党のバイデン氏は、自身が政権を担うことになれば米経済復活に向けて穏健なアプローチを取る方針です。

7月9日時点での支持率はバイデン氏49.3%、トランプ大統領40.3%とバイデン氏が9%上回っていることから、11月の大統領選でトランプ大統領が落選するシナリオも見えてきました。

そこで今回は、バイデン政権が誕生した場合に米経済・株価にどんなことが起きるのか、個人投資家としてどのように立ち回ればよいかを考察してみました。

アメリカ大統領選の行方

上のグラフを見ると、7月9日時点での支持率はバイデン氏49.3%、トランプ大統領40.3%とバイデン氏が9%上回っていることが分かります。

現在のところ、2月までの予備選・党員集会では苦戦を強いられていたバイデン氏ですが、サウスカロライナ州(2月29日)の予備選挙で圧勝したことから、流れが変わってきています。

同州の民主党有権者の過半数は黒人層であるため、この圧勝は民主党としての重要な支持基盤である黒人層からの支持をバイデン氏が勝ち取ったことを意味しています。

トランプ大統領の支持率が低下している理由は、新型コロナ危機に対する対応や、白人警官による黒人男性暴行死による抗議デモに対する対応が原因です。

過去の大統領選を振り返ると、選挙直前の3か月間に株価が上昇すれば政権与党が勝利する傾向がある一方、株価が下落した場合には野党が勝利する傾向があり、その確率はなんと87%にもなります。

つまり7月末からの3か月間で株価が上昇基調にならなかった場合はバイデン氏が大統領になる確率が高いと言えます。

米国は未だに新型コロナによる感染者数が減少傾向になく、第二波、第三波も懸念されていることから、トランプ現政権が革新的な対応をしない限り直近3か月の間に株価が上昇するような材料はほぼないと言えるでしょう。

しかし、選挙は最後まで何があるかわかりません。前回の大統領選でもヒラリーが優勢だったものの最後にはトランプ政権が誕生しましたし、大統領選が近づくにつれトランプ大統領は新たな景気刺激策を打ち出すことも十分考えられます。

最後まで予測が難しい大統領選ですが、未来に対して必要な対策を打つ意味では今のタイミングで投資に対するスタンスを熟慮することは決して悪いことではないと思っています。

トランプ大統領が再選したら

トランプ現大統領が再選した場合は、引き続き「Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国に)」を掲げて、強気の姿勢でアメリカ経済を引っ張っていくことが予想されます。

自国第一主義を貫き、アメリカ経済のために邁進してきたトランプ大統領は、就任以来、ダウ平均株価を10,000ドル以上押し上げてきたことあり、投資家としては米経済・株価がプラスの方向になるのではないかと期待できる部分があります。

しかし、経済面の評価とは裏腹に、その人間性に疑問を投げかける意見も数多く、昨今、「トランプ疲れ」という言葉がアメリカ政治専門家の間で囁かれるようになっていることも事実です。

ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の回顧録や近く発売予定のトランプ大統領の姪であるメアリー・トランプによる暴露本で、党内からもトランプ大統領はリーダーとしての資質を問われています。

また、中国との新冷戦、中東、北朝鮮をはじめとした世界各国における軍事問題、WHO脱退など多方面に置いて不安要素を抱えたまま政治運営を行うことになりますので、国民の不安はなかなか解消されず、それらが結果的に米経済に暗い影を落とす可能性も考慮しなければなりません。

下はトランプ大統領の支持率の推移ですが、不支持が56.2ポイントと支持の41.6%を上回り、急速に増えているのが見て取れます。

バイデン氏が当選したら

バイデン氏が掲げる政策は主に、「法人税率を現行の21%から28%」「富裕層への増税」「TPPへの参加支持」「パリ協定への再加入」「オバマケアの拡充(医療保険制度改革法=低中所得者層の民間保険加入を補助金で後押しすること)」となっています。

これはトランプ大統領の対立候補としての立場を鮮明にさせるためにも、これまでのトランプ大統領の政策を否定し方向転換せざるを得ないからだと考えられます。

つまり、トランプ大統領が重要視してきたアメリカ経済のための政策については、「支持されている内容であることを考慮しながらも」少しずつ元の位置に戻すと考えられます。

バイデン氏はオバマ前大統領時代の副大統領であり、オバマ氏の後継者を自認するだけあって、基本的にはオバマ政権時の政策に巻き戻すことを基本思想にしていると言われています。

つまり、法人税、富裕層への増税によって経済の過熱にブレーキを踏む形になる一方で、TPPやパリ協定への再加入や、クリーンエネルギー革命として再生可能エネルギーへの投資拡大により温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにすることなどを謳っていることから、「強いアメリカから、国際社会と協調していくアメリカ」という構図をとることが予想されます。

ということは、爆発的な米経済の成長は見込めない公算が大きく、右肩上がりのチャートというよりはバランスを保ちながら経済を回していくのかもしれません。
しかし、コロナがいつ収束するかは依然見通しが立っておりませんので、仮にバイデン氏が大統領に当選したとして、景気刺激策が機能せず、思うように米経済が回復しなかった場合は国民の落胆も大きなものになることは間違いないでしょう。

もちろん経済だけが全てではありませんので、前述したような政策で現トランプ政権との違いを明確に打ち出し、一定の支持層を獲得していると言えます。

大統領選の予想と米国株投資家がとるべき戦略

さて、ここまでトランプ大統領とバイデン氏の政策について記載しましたが、今後の予想と我々米国株投資家が取るべき戦略について、しげるの考えは以下の通りです。

■大統領選挙までの2020年7月末~2020年10月末
トランプ大統領が大統領選に向けた景気刺激策を打ち出す公算が大きい。
その景気刺激策によってある程度の株価上昇が米経済全体で見られるが、コロナ第2波の懸念もあるため、消費者の購買意欲が戻らず、景気回復までは至らずリセッション局面が続く。

⇒特定銘柄に絞らず、S&P500ETFに投資し、景気刺激策の恩恵をトータルで享受する

■2020年11月3日大統領選挙でバイデン氏が当選~
コロナの影響もあり、思うように米経済の回復が見られず、バイデン氏が勝利。
その後、トランプ時代の様々な経済政策を巻戻すことになるため、市場全体が落ち込む。クリーンエネルギーを重視しているため、石油、ガスなどの従来のエネルギー関連株に打撃が大きい。

一方、米国製品の購入拡大と製造業雇用の創出に少なくとも7000億ドル(約75兆円)を投入することや、インフラ整備、保育・介護サービスといった分野の改革を進めることとしているため、一般消費材、公益セクターなどの追い風になる可能性がある。

⇒連続で増配している優良企業のうち、比較的ディフェンシブな銘柄の株を買い増していき、好況時のキャピタルゲインも狙っていく。



いかがでしたでしょうか。

いよいよあと4カ月を切った米大統領選ですが、世界一の経済大国のリーダーが決まるとあって、多くの情報・憶測が飛び交っています。

そんな中で、客観的に米国の現状と未来を考え、今取るべき戦略を考えることが我々投資家には必要なのではないでしょうか。

米国株にたとえ投資していないにしても、日本の外交・経済にも大きくかかわってきますので、しっかりと行方を見守ったほうがいいです。

それでは。

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茂(しげる)

茂(しげる)

1980年代生まれの30代サラリーマン。 普段は部下を率いて会社で真面目に働いてます。 でも隙あらばブログ記事書いてます。 米国株式投資、住宅取得、家計、ブログ運営を通じた資産形成について発信しています。 目標は金融資産1億円で、配当をはじめとした不労所得で生活することです。