お金に関する悩みで最も多いのは「老後資金」
しげるです。
QUICK資産運用研究所が2019年11月に、全国5000人以上を対象に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」によると、「お金に関する困っていること、不安に感じたこと」という質問で、断トツで多かった回答が「老後資金」だそうです。
20代、30代の人は「老後資金をしっかり貯めるか。」とはならない。

上の表を見ると、意識調査の回答で「老後資金」と答えたのは40代〜50代が圧倒的で、近い将来自分の身に降りかかる現実を考えて不安になっている人が多いということです。
これは自然な流れですね。人は自分の身に直接影響することがないと中々意識しないものです。
風邪を引いたり、骨折して入院したり、大病を患って初めて健康のありがたみを意識するように、40〜50代は自分があと10余年後にどれだけ年金をもらえるのか、退職金がいくらになるのかをサラリーマン生活の終わりが見えてきて初めて意識する人が多いのです。
一方、20代はどうかというと、「特に困っていることはない」というのが最多の答えでした。これは、20代は学生や結婚していない人や実家で生活している人が多く、節約したり貯蓄したりする意識が希薄なことが要因かと考えられます。
しげる自身も20代のころを振り返ると、結婚するまでは少ない給料ながらも自分のために自由に使えるお金(可処分所得)が多く、飲み会、キャンプ、海、フットサル、スノボ、海外旅行などたくさん遊びに誘われましたし、貯金もあまりできていませんでした。一人暮らしや、結婚をして初めて家計を意識するようになったと言えます。
30代になると「老後資金」を意識する人が45%と、かなり意識が変わってきます。これは結婚や子供が生まれて自分たちの将来を考える機会が多くなることが要因だと思いますが、「特に困っていない」と回答している人も3割程度いることからまだまだ当事者意識は希薄だと思います。
「毎月の給料」と「老後までの時間」という最強の武器を生かしきれないサラリーマン
現時点で資産形成をなんら意識せず生活している人は、40代もしくは50代になってからようやく資産形成の重要性に気づきますが、そのころには老後までに残された時間はあまりありません。
年齢を重ねるごとにリスク許容度は小さくなってきますし、運用対象もかなり限られてくるはずです。
例えば20代、30代であればボラティリティ(変動率)の高い株式に投資して高めのリターンを狙っていくことも可能ですが、老後に近づけば近づくほど、現金や債券などの保有割合が増えてくるはずです。
20代〜30代で少ない運用資金で投資を始めた場合は、最悪の場合資金が消えてもあとで取り返せる時間はいくらでもありますが、50代になって、老後資金のために貯蓄していた数百万から数千万円を全額株式に振り向けるという人はなかなかいないのではないでしょうか。
これは50代は資産を増やすフェーズから、資産を守るフェーズに徐々に移行していくタイミングだからです。
また、サラリーマンが取れる最も優れた資産形成戦略である「毎月の給料」と「老後までの時間」を使った「積立投資」は、高齢になるほどその効果が薄まってしまいます。
安定した収入や家計管理によって捻出した資金を、老後までの長い年月をかけて積立投資し、得られた配当金を再投資することで、老後には非常に大きな資産形成ができるのことが分かっているのに、その最強の武器の一つである「老後までの時間」を活かさずに、「毎月の給料」をただ消費することでなんとなく日々生きている人が非常に多いということです。
こういった人に限って、国民年金の少なさに絶望したり、貯蓄が思うようにできていないことを配偶者のせいにしたり、政治のせいにしたりするわけです。
なんとも残念な老後ですよね。
そうならないためにも、20代・30代のサラリーマンは資産形成の重要性を認識する必要があり、しげるはその啓蒙を目的にこのブログを運営しているわけです。
資産形成の重要性に気づいたあなたは、これからもこのブログを読んでいただければ幸いです。
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30歳から毎月3万円の積立投資を行って、3%で運用すると35年後(65歳)には2,224万円の資産形成が可能です。これで老後2000万円問題もクリアですね。
それでは。

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茂(しげる)

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